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成果報酬型広告「スマートセールス」を賢く活用しROASを上げる!

更新日:2023/12/11

広告を上手に活用して売上を伸ばしたいと思っているけれども、売れるかどうかに不安を感じている方には、必見の情報です。Qoo10唯一の成果報酬型広告「スマートセールス」の特徴や効果的な活用方法について解説します。ぜひ、この記事を参考にしてROAS(Return On Advertising Spendの略で「広告の費用対効果」の意味)を向上させていきましょう。

この記事で得られる情報

  • Qoo10広告の種類
  • 成果報酬型広告「スマートセールス」の特徴
  • 「スマートセールス」の事例から学ぶ効果的な活用方法

目次


     

1.Qoo10広告の種類

効果的に広告を活用するためには、まずは広告の種類を理解することが重要です。Qoo10の代表的な広告は、検索系広告と特集ページ掲載系広告の2つに大別されます。検索系広告には、「スマートセールス」「プラス展示(キーワード)」「パワーランクアップ」の3つがあります。特集ページ掲載系広告には、「タイムセール」「今日の特価」「共同購入」「メガ割AD」などがあります。下図で水色の3つは商品割引が必要な広告です。

Qoo10広告プロモーションについてはこちらの記事も参考にしてください。

1.1 どこから商品ページに流入しているか把握

以下は商品ページへの流入が多いものを示したグラフです。自然検索はもちろん、検索系広告のパワーランクアップ、プラス展示(キーワード)、スマートセールがすべて上位に入っています。

Qoo10に限らず、ECの売上拡大には検索対策が非常に重要です。ヒット商品をつくっていくためにも検索系広告をうまく活用していきましょう。
※「タイムセール」「プラス展示(キーワード)」「スマートセールス」も1枠あたりの流入数は非常に多いですが、掲載数の上限があるため、上限のない「パワーランクアップ」が流入総数では他より多い結果となっています。

1.2 「プラス展示(キーワード)と「パワーランクアップ」

スマートセールスを効果的に活用するために、検索系広告の「プラス展示(キーワード)」と「パワーランクアップ」の特徴を解説します。

掲載場所は、プラス展示(キーワード)、パワーランクアップ、一般商品(自然検索時に表示される商品)の順で表示されます。プラス展示(キーワード)は掲載場所が入札価格によって決まり、毎日17時50分までに入札金額が高い上位10商品が掲載されます。人気キーワードはメガ割などのイベント時には入札金額が上がりやすい傾向があります。

一方、パワーランクアップはプラス展示(キーワード)の下に位置し、一般商品の上に表示される枠で、掲載数の上限はありません。広告費はキーワードや掲載日に関係なく、一律で1日あたり100円です。掲載順位の決定は、「Qランクポイント」が高い商品が優先されます。Qランクポイントとは注文数や売上、レビュー、配送スピード、キャンセル率などを包括的に評価するもので、人気の高い商品が上位に表示されやすくなります。

売れているショップは、特定のキーワードで必ず上位表示させたい商品や、お客さまが検索したキーワードと関連のある商品を一般商品よりも上位に表示させたい商品などに、この2つの広告、プラス展示(キーワード)とパワーランクアップをうまく使い分けています。


2.成果報酬型広告「スマートセールス」とは

「スマートセールス」は、広告を通じて売上が生じた場合に課金される仕組みの広告です。ショップが設定した手数料率に応じて、商品は自動的にさまざまな広告エリアに掲載され、手数料率が高いほど商品の露出頻度が上がります。さらに、実際の広告による収益データを分析できるため、プロモーションを効果的に展開することが可能です。詳細については以下で解説します。

2.1 CPC広告との違い

スマートセールスは、CPC(Cost Per Click/クリック単価)広告と異なり、実際に売上につながった場合のみ手数料が課金される成果報酬型の広告です。売上の方程式(閲覧数×転換率×客単価)を用いて、スマートセールスとCPC広告をROASの観点から比較してみましょう。

例えば、客単価が4,000円で転換率が5%の場合、計算上は20PV(Page View)で1件の注文が入ります。20PVを獲得するために、1クリックあたり50円でCPC広告を設定した場合、広告費は20PV×50円で1,000円となり、ROASは400%です。CPC広告は低単価で試めせるメリットがありますが、売れなくても費用がかかります。

次に、スマートセールスの広告手数料を20%に設定した場合、1件の注文を得るためには決済金額4,000円×20%の800円が広告手数料として発生します。ROASは500%です。現状では、スマートセールスのROASはもっと高い数字で運用されている商品が多いです。CPC広告と異なり、売れない場合は費用が発生しないため、仕入価格と販売価格のバランスを考慮したうえで活用すれば、利益を計算しやすい広告です。

2.2 調整可能な広告手数料率

スマートセールスの広告費はQキャッシュではなく、決済金額の5~30%の手数料を自由に設定できます。他モールでは成果報酬型の広告手数料が一律20%と定められているため、5%から設定できるスマートセールスを活用するショップが増えています。

広告手数料は、スマートセールスを介して商品を「カート」または「お気に入り」に入れてから30日間は決済金額に対して発生します。つまりクリックしてからではなく、商品が「カート」や「お気に入り」に追加したもののみ30日間対象となります。

設定は、「キャンペーンの登録」「商品選定」「掲載期間の選択」「手数料設定」を行い、最後に「保存」で完了します。以下に、QSMの画面を映して解説する動画がありますので、これを参考にしてください。

スマートセールス設定方法マニュアル

2.3 複数の広告エリアへ自動的に掲載

商品と手数料率の設定をするだけで、自動的に3つのエリアに掲載されます。1つ目は検索結果の「プラス展示(キーワード)」より下に最大8商品が掲載されます。2つ目はカテゴリーページに最大4商品が掲載されます。どちらも、検索やカテゴリーから商品を探している購買意欲の高いお客さまに見られるエリアです。

さらに3つ目、スマートセールスの最大の特徴として、関連性のある他ショップの商品ページ内にも掲載されます。詳細ページの下段にある「こちらはどうですか?」というエリアに最大10商品が掲載されます。関連商品を見ているお客さまに対して、あなたの商品をアピールすることができます。

2.4 効果検証しやすい広告

広告からの費用対効果を向上させるための手段として、「キャンペーン」ごとに効果検証が可能です。キャンペーンとは、スマートセールスの対象商品をグループ化する単位を指します。例えば、飲料というキャンペーンにお水や炭酸水、お茶などの関連商品をまとめることができます。キャンペーン名はお客さまには表示されませんので、管理しやすい名称を付けてください。

「表示回数」「クリック数」「クリック率」「売上件数」「売上金額」について過去60日間の数字が確認できます。

さらに広告エリアである「商品詳細画面」「検索画面」「カテゴリー画面」ごとの過去60日間のデータはキャンペーン単位で確認できます。ここで得られる数字をしっかり把握することは、賢く広告を活用するために非常に重要です。

2.5 商品の差し替えがカンタン

設定商品の差し替えや追加が簡単にできます。キャンペーン名の下にあるボタンをクリックし、設定した各商品に関するデータが確認できます。反応の薄い商品の差し替えや強化したい商品の追加はもちろん、キャンペーンごとに手数料率を変えることもできます。データを確認し、広告効果を上げていきましょう。

3.「スマートセールス」活用の小ワザ

スマートセールスを活用しているショップからこっそり聞いた活用の小ワザを3つ紹介します。既に活用いただいている方も、これから活用を検討される方も参考にしてください。

3.1 メガ割直前に広告の手数料率アップ

メガ割直前に広告の手数料率を引き上げ、ランキング入りを目指してメガ割初日にスタートダッシュを切る小ワザです。メガ割開催の数日前には、Qoo10のサイト上や公式のSNSで事前告知が行われるため、買い控えが生じ、通常よりも販売数が少なくても、その期間はランキング入りしやすくなります。

この点を狙い、メガ割直前にはスマートセールスの手数料率を引き上げ、表示回数を増やすことで、売上につなげています。「QSM(販売管理ツール)」からスマートセールスに設定された手数料率の割合を確認し、上位10%を意識して調整しているようです。

ランキングページは商品への流入が多いため、ランキング入りすることで売上につながりやすく、またランキング入りした実績を商品ページ内やサムネイルの2枚目以降に掲載することで、転換率が上がりやすくなるので、長期的に見ても有益な小ワザと言えます。

3.2 ひとつのキャンペーンに1商品を設定

ひとつのキャンペーンに1商品を設定することで、LTV(Life Time Value)の高い商品の流入元を把握する小ワザです。通常、キャンペーンには複数の商品を含めて管理することが一般的ですが、流入元のデータはキャンペーンごとにしか確認できません。商品詳細画面からの流入元のデータを分析することで、その商品がどれくらいの競合商品ページからの流入によって売上につながっているか把握できます。

特に、消耗品など購入履歴から購入されることが多いリピート商品の場合は、競合商品からのリプレイスの可能性に注意が必要です。どの流入元が最も効果的かを把握しながら、手数料率を決定する際の重要な情報源として活用しています。

3.3 「Shopクーポン」を発行しクリック率を上げる

Shopクーポンを発行して、購入意欲の高いお客さまからのクリック率を向上させる小ワザです。
商品詳細画面には「サムネイル」「商品名」「価格」「評価(レビュー)」「Shopクーポン」の項目が表示されます。競合商品からの流入は、その商品を購入する可能性が高い方が多いため、Shopクーポンを発行することで、クリック率が上がる傾向にあります。

またお客さまがクリックすると、「Myリスト」の「最近見た商品」に表示されるため、今後注文される可能性が高まります。まずは購入意欲の高い方にクリックしてもらうことを意識しているようです。

まとめ

ECで売上を伸ばすためには、検索結果を制することがQoo10においても極めて重要です。

検索系広告であるスマートセールス、プラス展示キーワード、パワーランクアップにはそれぞれ独自の特徴がありますので、しっかりと理解して賢く活用し、ROASを上げていきましょう。

この記事の内容は、動画でも詳しく解説していますので、ぜひ視聴してみてください。
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